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持ち物編

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エベレスト街道に行こうと決めてから、一番考えたのは、何を持っていけばいいのか、ということでした。これから、行こうとする人の多くは同じだろうから、少しでも役に立てるよう私の持ち物について記録しておきたいと思います。 私の場合、荷物の重さは、 航空機の預入荷物の重量制限・・・タイ航空は30kg以下 ポータにお願いする荷物の目安・・・15kg程度 を制限として計画しました。1,2の差があるので、少し余計にカトマンズまで運んで、現地でシェルパに相談してトレッキング中の荷物を選択する作戦でした。 結果的にスーツケースは27kg、トレッキング中の荷物は、日によって違いがありますが、自分用7kg、ポータにお願いした荷物が17kgほどでした。 バッグ ツアー会社の案内では「自分で持つ荷物は最低限」「デイバックで良い」ということでしたが、私は「トレッキング中に必要になりそうなものは自分で持ちたい」と考えてましたので、1泊2日の小屋泊で利用しているバッグをメインに、機内持ち込み手荷物用も考えて10+3Lのデイバッグを持参しました。 結果的には、雨具、防寒着、行動食など当たり前に持つものを自分で持つのであれば、1泊2日の大きさのバッグ選択は正解でした。 ただし、2週間毎日歩くことや、標高が高いことを考えると、普段の日本の山歩きと比べると荷物の重さが大きな負荷になり、実際、自分の荷物が運べなくなる人も居た、と聞きましたので、自分の体力を過信しない方が安全だと思いました。 シューズ ツアーの案内には「軽めのトレッキングシューズで十分」というニュアンスの説明があり、いわゆる登山靴は重いしやめておこうかと迷いました。 具体的には、②だけで間に合うか、①も持参するか、迷った結果 ①SPORTIVA TRANGO ALP EVO GTX    https://www.sportivajapan.com/special/trangoalpevo/ ②SPORTIVA ULTRA RAPTOR II Mid GTX    https://fom.sportivajapan.com/vol8/ ①も持参して、チョーラパスなど高所の厳しいところで履きました。 結果的には、高所の朝は寒いので、②だけでは足先が凍えたかも知れない。 ①も持参して正解でした。 アウター 5,0...

カトマンズ観光編

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カトマンズ観光 当初計画より2日間前倒しで歩くことができたので、もともとあった予備日と合わせて3日間をカトマンズ観光に充てることができたんですが、トレッキングが充実しすぎ?で、すっかり満足してしまい、1日も早く帰国して、焼き鳥食べたいという思いが抑えきれず、ゲルブにお願いして帰国便を2日前倒して貰いました。最初お願いしたときには「手数料掛かるかも」ということでしたが、「同じクラスの席が確保できたから」ということで手数料なしで変更してくれました。こういう自由度も個人ツアーの特権なんでしょう。 ということで観光は1日限り、少しは土産も欲しいし、と思うと結構忙しい感じですが、まずは、トレッキング中の健康的な食事が続いたストレス発散が優先です。 カトマンズの宿は観光の中心地区であるタメルにある立派なホテル、当然ですが、室内にコンセントもトイレもシャワーもあります。 日頃から入浴に対する欲求の少ない人間だし、トレッキング中は汗拭きシートで体を拭いてましたが、流石に、体中の皮膚にこれまで経験したことのない違和感が積み重なっている感じで、2週間ぶりのシャワーは、至福のひと時でした。これで垢は落とせたと思ってましたが、帰国して自宅の湯舟に浸かっていると、みるみる、なにやら浮き出してきて白濁してくるのを目の当たりにして日々の入浴の大切さを実感したのは、後日談です。 最初のディナーはホテルの近くの洒落たパブのようなレストラン、大脳のアルコール訴求が強烈で機能停止していてレストランの写真も撮り忘れ場所も名前も分かりません。 オシャレなだけかと思ってましたが、どれも十分美味しく、とくに、思わず頼んでしまったフィッシュ&チップスは想定を超えた満足感でした。ネパールはインド経由のイギリスの影響が強いこと、海はないけど最近は生け簀の養殖が盛ん、ということが要因のようです。 これは2日目のランチ、トレッキング中ゲルブが盛んに推薦してくれていた「カトマンズで一番のダルバート」を出す「SENSA The Urban Sanctuary」というショッピングモールにある「Cafe De Tukche」というお店。ゲルブの説明では「ネパールには120の種族があり、その中の「Tukche」という地域に住む種族は料理が上手で彼らが作るダルバートが最高」ということでした。 確かに、トレッキング中に何度が食べたダル...

お土産編

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 私は土産物を買うのが大の苦手、土産物を買うことを考えていると旅を楽しめなくなってしまう。考えてみれば、土産物に限らず、日常の買い物も苦手なのだから、旅先の限られた時間と情報で適当なものを見繕うのは至難の業なんですね。 ということで、わざわざ「お土産編」というに足る情報はないんですが・・・ タルチョ チベット仏教の祈祷旗で、お釈迦様の言葉が書いてあり、風に旗がはためくと、そのお経を読んだことになるそうです。エベレスト街道のトラッカーの多くがバックパックに着けて歩いています。 エベレスト街道の思い出にもなるし、見た目も可愛いし 、一番小さいのは一つの旗が3cm四方程度で、ひとつ100ルピー(約100円)、安価で小さいし、土産物にはピッタリ、20個買いましたが、もっと買ってきて良かった。 ウールの帽子・手袋、ネックゲーター 山仲間と息子へのお土産として、ウールの帽子、手袋を買いました。本当はヤクのウールが欲しかったんですが、入手困難ということ。店先には「ヤク100%ウール」と書いてありますが全て羊頭狗肉だそうです。普通の羊毛ですが、ちゃんと裏地もついていて品質も良さげ、すごく暖かそう。   私、普段からネックゲータを良く使っているので自分用の土産には最適、ゲルブの情報では、エベレスト街道の地図が書いてあるものがあるということで、カトマンズの登山用品店を何軒か探して購入しました。 お線香と香炉 エベレスト街道を歩いていると、あちこちで香を焚いていて、とても良い香り。各家庭で近所に自生している草木を持ってきて焚いているようです。お線香の香りは大好きだし、これも良いお土産だと街道沿いのロッジで購入。 ついでにカトマンズの土産物屋の店先で香炉も購入。お線香は良い香りだけど香炉はイマイチだったかな。 お茶 娘がお茶が好きなので、どこへ行っても「土産は茶葉」が定番、トレッキング中に毎日飲んだ「ブラック・ティー」「マサラ・ティー」を購入。エベレスト街道の思い出に浸れるし、これも知人に配るには良いし、もっと沢山買えば良かった。 コーヒー トレッキング中にコーヒも沢山飲んだけど、イマイチだったかな。コーヒーは詳しくなてけど、豆というより淹れ方の違いなのかな。息子がコーヒー好きなので、ゲルブが「ここがネパールで一番」という店で、少々高級のオーガニックコーヒーを購...

Day15 : 最終日、終わってしまった・・・

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Day15: 4/28 ↑700m ↓658m 8:00 パクディン (2,610m) 7.5km 11:00 (泊)ルクラ (2,840m) いよいよ最終日です 最終日の朝、天気は小雨、外に出て山を見上げると白くなっていたので、夜、高い所は雪だったようです。 多くのトレッカーが登って行きます。 天気は悪くなる予報らしく、これから上がる人は、あの絶景が見られないかも知れないと思うと、なんとも気の毒な感じです。 今日はルクラまで少し歩くだけなのでノンビリスタートです。 前の日記で街道沿いに犬が沢山いるという話はしましたが、これはネパール犬だそうです。賢そうな顔をしてました。 あっという間にルクラ到着。 実は、ルクラからカトマンズへの直行便が出るらしく、それに乗れるかも知れない、という情報が入ったのですが、なんと、今朝の出発が遅かったので間に合わないことが判明。 直行便に乗れれば、1日早くカトマンズに着けるし、何より、あの地獄のような長時間の車移動を避けられるので、間に合うか否かは天国と地獄ほどの違い。ゲルブに「走ろう」と提案しましたが、それでも間に合わない、と言うことで、泣く泣く諦めました。「山は朝駆けに限る」は鉄則なんですね。 最後、ハプニングがありましたが、なにはともあれ無事にルクラの宿に到着。 「無事歩き切ったぞ!!」「ありがとー!!」ゲルブと抱き合って祝福、待ちに待ったビール、慌てて注いで泡だらけですが、お世話になったフライドヌードルをツマミに最高の祝杯でした。 このロッジは、ゲルブの親戚が経営していて、夕飯は親戚の皆さんとキッチンで祝勝会?慰労会?、ネパールで有名な「ロキシー」という焼酎、これは添加物なし自家製、38度というアルコール度数ですが、お湯割りが何とも優しい旨さ。シェルパの本場のツマミも美味しくて、何杯飲んだか、ほぼ酩酊して熟睡、感動と刺激に満ちたエベレスト街道トレッキングの最後を締めくくるに相応しい幸せな夜でした。 思えば、カトマンズへの直行便に間に合っていたら、この焼酎飲めなかったんだ、と思うと、最後の最後までツキまくった2週間だった気がします。 ゲルブ、スマン ほんとお世話になりました。 ありがとう!! エベレスト街道日記はここまでです。 お読みいただいて、ありがとうございました。 このあと、カトマンズ観光編、持ち物編、食べ物編、その他あれこ...

Day14 : ナムチェも過ぎパクディンまで

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Day14: 4/27 ↑800m ↓1,834m 6:00 タンボチェ (3,800m) 13.4km 15:00 (泊)パクディン (2,610m) もう終わりだと思うと寂しい 今日はナムチェ・バザールを通り過ぎて最初に泊まったパクディンまで下ります。 天気は下り坂の予報のようです。 街道沿いの村々には子供たちが沢山遊んでいます。どの子も、とても屈託のない良い笑顔で、ほんと楽しそうなんですよ。 街道沿いには、立派なストゥーパが幾つも立っています。 これも左回りです。 遠くにナムチェの町が見えてきました。 ストゥーパを通り過ぎるて振り返ると、カンテガが雲の後ろに。このアングル、有名らしいです。予報通り雲が湧いてきています。 もうナムチェの町まで戻ってきました。 往路で泊まったロッジでミルクティーを飲んで休憩しました。 それにしても、毎食、ミルクティかブラックティを飲んでいたから、いったい何杯飲んだんだろう。 ナムチェの町を通り過ぎ、奥多摩と同じだ、と思えるような山道を下ります。 この日記では、山の植生について触れませんでしたが、3,000m近辺の植生は日本の低山にも多い木が目立ちました。マツ、サララ、モミなどの針葉樹が多く、広葉樹は圧倒的にシャクナゲ、サクラも少し。ただ、高度のせいか種類は少なかった気がします。 前を歩くのはゲルブ、若いころ仏教の勉強をしていたということもあるんでしょう、ホスピタリティに溢れる良い男でした。 ちなみに、登山パンツは、ずっとワークマンのFieldCoreでした。 「エベレスト・バンジー」というアトラクションがあります。ここまできて、バンジージャンプする人が居るんですね。 国立公園のゲートまで戻ってきました。 いよいよ、終わりなんだなぁ、と思います。 ゲルブから「お前、強いから6,000m越える登山できるよ」と言われて、少しその気になりましたが、現実的には、よほどの事がないと、もう、来ることはいんだろうな。。。 こういうエベレスト街道らしい風景も見納めだなぁ、と思うと寂しい気分。 レッキング最後のロッジ、パクディンに着きました。天気は急激に悪くなってきて、今にも雨が降り出しそう。 ゲルブの話では、「上は雨、寒いし、これから上がっていく人は大変だ」と言ってました。 私のトレッキングが終わるのを待ってくれていたかのような天気です。 目次に戻...

Day13 : もう残り3日

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Day13: 4/26 ↑248 ↓647m 6:00 ペリチェ (4,270m) 9.5km 15:00 (泊)タンボチェ (3,800m) 残り少ないトレッキングを心から楽しみます 今日も、朝は快晴ですが、ゲルブの話では天候は下り坂のようです。 もう下るだけ、という私には、雨さえ降らなければいいよ、という感じなのに、勿体ないくらいの天気です。 エベレスト街道のイメージに吊り橋がある人も多いと思います。これまで紹介してきませんでしたが、あちこちに吊り橋があります。もっと怖そうな橋かな、と思ってましたが、どれも立派でした。 エベレスト街道ですので、当然、ロバやヤクが大きな荷物を抱えて団体で渡ってきますが、彼らが優先ですので、彼らが来ると、人間の待ち渋滞がしばしば起きますが、なかなかの風情があります。 ポーターさんも沢山歩いています。トレッカーより多いかもです。 トレッカーの荷物を運ぶ人もいますが、他にも様々な生活用品や建築資材を運んでいます。中には、ベニヤ板に鉄骨とか、大きなソファーとか冷蔵庫とか、凄く大きくて重そうな荷物を運んでいます。 トレッカーは彼らの邪魔をしないように、とても気を使って歩いています。 タンボチェは既に3,000m台、もう高所という感じもなくなる高度まで降りてきて、気分もノンビリ、お気楽モードで歩きます。 振り返るとアマダブラムがストゥーパの向こうに美しく聳えています。 森林限界の下まで降りて来ると風景も変わり、生活の匂いが強くなってきます。 とても古くて趣のあるマニ石が目立つようになってきました。前半戦はネパールの様々な文化・風土を楽しむ余裕がありませんでしたので、ここで、少し、紹介。 マニ車は有名ですよね。回した数だけ功徳が得られる、ということで、街道のアチコチにあるので、見つけると必ず回すようにしていました。回す方向は必ず時計回り、が決まりのようです。 マニ石も、様々な形、大きさの物が沢山あります。多くのマニ石は、周りに道が付いて歩けるようになっているんですが、これも、左回りをすることがルールのようです。ゲルブは大回りになるような所でも、必ず左から回るようにしていました。 エベレスト街道を歩いていると沢山の犬がいます。街道沿いのレストランには、たいてい犬がいて、物欲しそうに寄ってきますが、無視していると、静かに居なくなります。 寝ている犬...