Day12: 4/25 | ↑482m | ↓1384m |
4:30 | ゴラシップ (5,140m) | 14.9km |
8:00 | カルパタール (5,550m) |
15:00 | (泊)ペリチェ (4,270m) |
最高到達点カラパタールを目指して
今日も快晴、こうして思い返してみると、ルクラを出てから10日間以上も晴天、というか、快晴が続いています。
日本にいる山仲間からは「そこは雨の降らない所なの?」という素朴な疑問が届くほど。
4:00起床、4:30ヘッデンスタートして、大好きな山の朝の色彩の変化を楽しみながら、と言いたいんだけど、大した斜度ではないのに、景色が楽しめないほどシンドイ登りが続きます。

空気の薄さも辛いけど、放射冷却も加わって、とんでもなく寒くて、今日も指先が凍えて耐えがたい痛みが襲ってくる。念入りに手袋にカイロも入れてきたんだけど、ダメでした。ゲルブが心配してマッサージをしてくれて、彼のウールの手袋も貸してもらって、なんとか耐えて登るという、情けない事態に。
これまで順調過ぎて、ちょっと舐めていたことが原因だと思います。

日が差してくると急に暖かくなり指先の凍えも解消してきたんですが、5,500mから先、あと僅か50mが、なかなか上がれない。なんとか止まらずに、一歩一歩、終わらない登りはない、と叱咤しながら、なんとか登り切りました。

エベレストから登る朝日にも力を貰って、なんとかゴール、予定通り3時間半で登りましたが、いやぁ、寒さが厳しかった。というか私の準備不足、大反省でした。
カラパタールは寒さにやられて苦労しましたが、なんとか無事に登り切れて、ゲルブも肩を抱いて喜んでくれました。
ここまで無事に歩き通せたのはゲルブのサポートのお陰、心から感謝してます。

エベレストから差し込む大きな太陽に温めて貰い、ようやく落ち着いてきました。
もう、おそらく、2度と見ることはできない景色を、心ゆくまで目に焼き付けて下山です。

少し降りた所から、カルパタールの頂上を振り返ります。この50m余りの登りの辛さを思い出し、もう登らなくもいいんだ、と思うと、ホッとします。
下りはあっと言う間、ゴラシップのロッジまで戻ってきました。
終わったァ~という安堵感で満たされます。

まだペリチェまで歩くんです
これでお疲れ様でした、ではなく、今日は、ここからペリチェまで5時間、標高差1,000mを一気に下っていきます。
ランチは、ベジ・チーズ・サンドイッチ、ベジはベジタブルです。これも、なんどもお世話になりました。ネパールのチーズは旨いですね。帰路、カトマンズでお土産に買いました。

ゴラシップのロッジをあとに、クーンプ氷河に沿って下って行きます。
相変わらず、ずっと、グルっと一周、どこを見渡しても、素晴らしい景色が続きます。
途中、「トゥクラの坂」には、エベレストで亡くなった多くの登山家やシェルパの墓(チュルン)が並んでいます。
目指すペリチェの町が見えてきました。多くのトレッカーが下って行きます。

アマダブラム、カンテガ、タムセルクなどルクラからの道中、ずっと眺めていた6,000級の山々が、だんだん近づいてきます。
ようやく、ペリチェに着きました。
今日は未明からカルパタールで格闘したあと、10km以上も歩いてきましたが、緊張感もなくなって、ノンビリ、ゆったり景色を堪能しながら楽しく歩けました。

ペリチェはトレッキング街道のルートが交差する交通の要所らしく、近くのヘリポートは引っ切り無しにヘリが離発着してました。
セレブたちはカトマンズから直接ヘリで来て、ベースキャンプまでは歩いて、帰りはベースキャンプからカトマンズまで30分で帰るんでしょう。

部屋は、これまでのロッジの中で、ピカイチにキレイ、ちゃんと、室内にコンセントもあるし、なんと、トイレ付。
セレブになった気分です。

明日からは、もう下るばかり、大部分の目的は達成できしたし、夕飯は、ゲルブに止められて食べられなかった揚げ物、フライド・ツナ・スプリングロール、これメチャウマ、こんな旨いものあったのね、と思うと損した気分。ますます早くルクラまで下って飲むビールで頭が一杯になりました。
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